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  • 執筆者の写真Kanako Shimazaki

アジア系外国人に、「成人式に振袖を着たほうがいいのか」聞いてみた。


今日は、私が講師を勤める専門学校の授業の日。

最近話題のはれのひ事件をテーマにしました。

卒業まであと2ヶ月をきる。

答えのない「日本文化」の授業は、これから新しい文化をつくっていく彼らには

自分の考えをもって、いろんな人にその考えを話して、新しいものを生み出すことをしてほしいと思っていました。

ベトナムやネパール、ミャンマーというアジア圏出身の彼ら。

おそらく昔の日本みたいな教育を受けてきたのだと思うのですが、とにかく正解を応えたい。

「どう思う?」について「わかりません」と応えてくる。

「このままではいかん」と思っている中、

最近ハマって本を読んでいた藤原和博さんが、区立中の校長時代に設けた「よのなか科」のような授業をしてみることにしました。

<授業材料(私が教えたり、読む・見せるしたもの)>

・成人式とは何か

・わたしは振袖の購入から成人式の日当日までをどんな風にすごいしたのか

・はれのひの事件の概要

・新聞記事、テレビのニュース  などなど

■学生の反応 成人式は家族が祝ってくれるものなのではないか。家族がプレゼントをくれる日なのではないか。ベトナムやネパールなどアジアを中心とした彼らの国では、成人式というものはないのですが、お祝いをすると言ったら家族なので、区役所のホールで親と離れて式に出席するなんて「なんてユニークなんだ」という感じ。

まだまだ理解しがたいところもあったようなので、「新学期に授業料100万円払ったのに、学校に来たら学校やってなかったらどうする?」と聞くと、シーンとする。どんどん実感が湧いてきたらしい(子どもの数が減少していて、経営難が予測できる現在、こんなことが起こる日もそんなに遠くないと思いますが)。

<「成人式に振袖を着たほうがいいか?」賛成と反対に分かれて意見を述べていく>

大体ですが、賛成12〜3名、反対5〜6名に別れました。

もともと男子の少ないクラスなのですが、ちゃんと分かれて、反対にいた女子は1人だけで、彼女はネパール人の女の子。

今思えば、ベトナム人が7割占めるクラスなので、賛成派はほぼベトナムの子だった気がする…。

■賛成意見

・一生に一度しかない

・振袖は高いかもしれないけど、働けば買える。

・振袖を着たら、家族も幸せな気持ちになってくれる。 など

■反対意見

・お金が勿体無い、親が大変

・もし20万円あったら、PCや食べ物に使いたい。

・貧しい人にお金をあげたほうがみんなで幸せになれる。

・大学にいったり、いろいろなことにお金がかかっている(これ以上親に負担をかけたくない)

同じ20万円でもスーツなら、何回も着ることができて、いい。その時だけなんてもったいないという反対派に

でも一生に一度だから振袖を着たい(自分でバイトしてでも)。ドレスで20万円ではなく、振袖だから、それはやはり日本の文化だからという賛成派。

どちら側にも男性も女性もいて、男子は自分に娘がいたら?などいろいろなシチュエーションでも考えさせた。

こんなに最後まで全員起きていたのは入学当初以来じゃないかなw

ただ、この意見を見ていて思ったのは、日本人と意見そのものにそんな大差はなく

どちらの意見でも、家族への感謝がある。

成人式のない国の人々にとっても、一生に一度という特別感への理解はあるんだな〜と。

答えのない授業なのですが、自分の考えを人に話すこと、人の反応(反対意見でも)楽しめるといいな〜。

今までもアクティブ・ラーニングを心がけてきましたが、これが一番良かったようです。

島崎先生頑張ります。

#ハレノヒ #事件 #外国人 #留学生 #ディベート #藤原和博 #よのなか科 #着物 #振袖 #成人式

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